表作成を研究しよう(1/3)

表機能のないIllustrator

イラストレーターにはInDesignのような表機能がありません。
Illustratorで一般的な表を作成する代表的な方法(前章;表作成)は、この前の章で解説していますが、その他にもいくつかの方法があります。
一つの方法だけではなく、案件や表のスタイルによっていくつか使い分けられるように覚えておくといいでしょう。

表作成(1/6)罫線と移動メニューで作成

Illustratorの基本的な機能を使用して作成していく超ベーシックな方法です。
少し手間はかかりますが、変則的な表にも対応しやすく、慣れればかえって早くできる場合もあります。

●作例

1)サイズ通りの枠を長方形ツールで書きます 

2)ダイレクト選択ツールと「移動」メニューを利用して線を複製していきます。 

3)タテケイも同じ要領で作成します。 

4)変則部分は「変形」パレット等を使用して整えます。 

4)枠が完成したら、塗りを作っていきます。レイヤーを分けて塗りのオブジェクトを置いていきますが、今回はパスファインダーを活用して作ってみましょう。まずレイヤーごとオブジェクトを複製します。 

5)複製したレイヤーの表を選択して「パスファインダー」→「分割」すると、セルごとに分割されるので、着色できます。
(分割せずにライブペイントを使う方法もあります) 

6)テキストを乗せれば完成

長所:
illustratorの基本的な機能だけで作成できる。
罫線の太さ、長さなども自由に変えられて、デザインの自由度は高い。

短所:
先にサイズ設計がしっかりできていないと難しい。変更に弱い。
セルサイズやセル数が変わる修正は手間がかかってしまう。 

表作成(2/6)ブレンドツール
行(列)数変更が想定される表に有効

超ベテランユーザーなら、とても馴染のあるツールかと思います。
ここではブレンドツールを使用して罫線をひきます。変則的なデザインの表には向いていませんが、スペースが決まっている中 で、行(列)数変更が頻繁にあるような場合には便利です。

●作例

1)サイズ通りの外枠を長方形ツールで書きます。 

2)レイヤーをコピーします(わかりやすく名前を変更) 

3)コピーしたレイヤーの長方形のタテケイを消去 

4)ブレンドツールを使ってアンカーポイント同士をクリックします。 

5)ブレンドツールをダブルクリックして、「ステップ数」を「行数-1」にする。これでケイ線完成。 

セル数が変更になった場合、ブレンドツールをダブルクリックして、ステップ数を変更するだけで 簡単に修正可能です。ブレンドツールで作成する一番のメリットです。 

6)「外枠」レイヤーを表示させ、テキストをのせて完成。 

長所:
スペースが決められていて、毎回行数や列数の変更が想定される時に、細かい計算が不要で簡単。

短所:
ブレンドで罫線を作成しているため、変則的な表組みに対応できず、均等割りのシンプルな表以外は作成不可。 


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