Illustratorのアピアランスを使って道路や川を描こう!
地図に必要なスキルを確認しましょう。
地図の完成見本を見て、地図制作で使えると便利なスキルを確認しましょう。
アピアランスとは?
アピアランスの定義Appearance=見た目、外観という意味です。一つのオブジェクトに対して複数の塗り・線を設定でき、それぞれに効果を与えたり変形させたりできる機能のことです。つまり、これまで別々のオブジェクトを重ねて作っていたものが、一つのオブジェクトに設定すれば済んでしまうということです。
川を描く時、アピアランスを活用する
では、まず川を描いてみましょう。
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- ペンツールを使って川の中心点にパスを描きます。
- 二つのオブジェクトを重ねる前に、アピアランスでできるか考えてみましょう。川の外側にも罫線を入れたい場合、二つの線を重ねて作ることはできますが、線に修正があるたびに二つの線それぞれを操作しなければなりません。作業量が二倍になりますし、微妙な曲線の場合とても手間がかかりますよね。
- そんなとき、アピアランスを使いましょう。編集したいオブジェクトを選択した状態で、「アピアランス」パレットの「新規線を追加」をクリックします。するとパレットが図の右側のように変化します。なんだかレイヤーパレットとよく似ていますね。一つの線の上に対して、もう一つ先が重なった状態になりました。いまの段階では、色も太さも同じものが同じ位置にあるので、Illustrator上での表示は変わっていませんが、実際にはアピアランスで追加された線と、最初に描いた線が二つ重なっている状態なのです。
- アピアランスにはレイヤーのような前面・背面の階層があります。ドラッグ操作によって重なり順を変更することができます。先ほど最前面に追加された線を背面に移動させましょう。ドラッグした後にアピアランスで追加した線を選択し、線幅と線カラーを変更すると、右のような状態になります。6mmの罫の背面に7mmの罫が重なっているので、上下に0.5mmの罫線が表示されます。
- これで川の外側にも罫線が表示されるようになりました。川の曲線に修正が入っても怖くない!
パスに沿ってテキストを入力する
川の曲線にそってテキストを入力したい場合、「パス上文字ツール」を使います。
- まず、川のパスを真下にコピーします。
- コピーしたパスが選択された状態で、「アピアランス」パレットの「アピアランスを消去」ボタンをクリックします。すると、線:なし、塗り:なしの基本パスになります。
- ツールバーの「文字ツール」を流しするとサブメニューに「パス上文字ツール」が表れますので、選択します。すると、カーソルの形状が図のように変化します。先ほどアピアランスを消去したパスの真上でクリックします。
- Iビームカーソルが点滅するので、通常の文字入力が可能になります。文字の位置を調整したい場合、ブラケット上にマウスを移動させ、アイコンが小さい三角形になった時にドラッグすれば移動できるようになります。
- フォントや文字カラーを合わせて、位置を調整すれば川のパスにぴったり沿って文字が配置できます!
道路を描く時、パスのアウトラインとパスファインダーを活用する
今回の地図のように、道の幅が異なる道路を描きたい場合、パスのアウトラインとパスファインダーを活用すると効率よく作業できます。
- まず、川と同様に中心線にそって道路の基本線を描いていきます。そして、道路ごとに適切な線幅を設定します。
- 道路を構成しているパスをすべて選んだ状態で、「オブジェクト」メニュー→「パス」→「パスのアウトライン」をクリックします。すると、図の右側のように、パスの中心線が表示されなくなり、パスの線幅のアウトライン(輪郭)が「線」、その内側が「塗り」に変換されました。
- オブジェクトが選択された状態で、「パスファインダー」パレットの一番左(合体)をクリックします。
- すると、今まで別々のオブジェクトだったものが連結されて、ひとつのオブジェクトになります。そうすると図の右側のように、道路の交差している部分も合体した状態で塗りと線を設定できるようになります。
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