※AIは現在、日進月歩の勢いで進んでいます。
ここでは2023年11月時点での状況を見ながら考察してみたいと思います。
くりすけ君も変わったじゃない。
実は僕たち、adobeのAIを使って変身しました~。
ChatGPTが2023年に発表されて話題になったけど。
グラフィックの世界もいよいよAI の時代がやってきたのよ、AIを利用したいろいろなサイトやサービスが誕生したけど、 私たちになじみのあるAdobeも2023年についに「Adobe FireFly」を発表して、グラフィックの生成AI化に一つの道筋を作ったわね。
僕は「テキストから画像を生成」の機能をつかって「栗の実のキャラクター」でこんなになったよ。
私は「頭に花飾りをつけたピンクの栗の実のキャラクター」にしたら、こんなになったわよ。FireFlyは2023年の10月にImage2となって、さらに進化したみたい。最初の頃のFireFlyはイラストのタッチやテイストがあまり変えられなくて、ちょっとワンパターンだな~って思ったけど。
Firefly Image2からは既存の参照用のイラストを読み込ませることで、イラストのタッチを近づけることができるようになったのよ。
ちなみに私たちは参照用にこの画像を読み込んで生成されました。
さて、元にもどりましょうか~
イラストが描けない人でも新しく私たちを生み出すことはできるけど。 言葉の指示だけで思ったようなものができるかどうかはコントロールできないわね。
「犬」とか、「女性」とか、実在する一般的なものならば、なかなかのクオリティで作り出せるよ。
一般的なイメージカットとかであれば、ストックフォトサービスを探すよりも早くて便利かもね。
AIは生成系のものだけではない
生成系のAIが脚光を浴びているけど、実際に行う作業内容からAIを、3種類に分類して考えてみたよ。
①「生成系」
テキストで指示するだけで、無から作品を生み出すような機能。絵心がなくても、アプリに精通していなくても。言葉による指示で写真やイラストなどの画像を無から生み出すことができる機能だよ。
FireflyやAdobe Expressの「テキストから画像生成」がそれね。 また、illustratorの2024バージョンからは、ベクター画像もテキストから画像生成ができるようになったわね。
最もAIらしさを感じられる機能で、まったく無の状態から画像を生成したりするね。
クリエイター以外の人間が、特別なスキルがなくても、画像が生成できるところはすごいわね。イラストレーター廃業しちゃうんじゃなかしら?
うーん、でもテキストで指示するのって、やや漠然としてるから、一発で自分の思い通りのものが生まれるわけではないから、クリエイターがそのまま自分の作品として使うことは考えられないね。たとえば、オリジナルのキャラクターを読みこんで、そこからいろいろなシーンが作れるようになったりすれば、もっと便利になるかもしれないけど。
抽象的なイラストや細部にこだわらないようなカットの作成であれば、クリエイターの仕事を奪うことになるかもしれないけど、現在でもフリーイラスト等がインターネットで手に入ることを考えると、まだあまり影響はないかもね。
②「アシスト系」
アシスト系のAIは以前から徐々にPhotoshopに実装されてきているよ。従来であればPhotoshopのスキルがある程度ないとなかなか難しかった作業
○被写体の切り抜きや
○不要物の消去、背景の拡張(編集メニュー>コンテンツに応じた塗りつぶし)
○空の入れ替え(編集メニュー>空の置き換え)
○解像度のアップなど
今まで手作業でやっていた、面倒なことがどんどん簡単になってきてるわね。
そう、今まで「感覚」や「ウデ」に頼っていたPhotoshopの作業がAIのおかげでめちゃくちゃ簡単になってきているんだ。
派手さはないけど、従来ユーザーにとっては、もっともありがたいAI機能ね。クリエイターは編集作業が簡単になる分、クリエイトに集中できるわ。
③「生成+アシスト系」
「生成+アシスト系」はアシスト系に生成機能をプラスしたような感じだね。 fireflyの「生成ぬりつぶし」がそれにあたるかな。 Photoshopにも実装されたよ。
たとえば、コマンドによる生成機能を生かして、既存の画像の一部の差し替えや、画像の合成、入れ替えができるのよね。たとえば?
着ている服を入れ替えたり、全く別のものを追加したりできるんだよ。
えーー!
もしも、同じことをやろうとしたら、Photoshopのスキルや、まず加工用の素材を集めたりしなきゃならなかったけど、テキストの指示だけで作成できる。
商品の型番どおりの服を着せられたら、カタログ制作とかは便利そうね。
まだそこまでの機能はないみたいだけど、将来はできるようになるかもね。
すごい!仕事はどうなっちゃう?
選択範囲の作り方なんかで、結果が微妙に違ってくるので、まったくノースキルの人間がまだ使えるものではないから、今すぐ仕事が減るってことはないかな~。
まとめ
○AIは生成系だけではなく、すでにPhotoshop等に搭載されていて、従来は職人的な技術と思われていたものが、簡単に精度高くできるようになってきている。
○ゼロベースの生成系AIは日々進歩している、その反面、従来の仕事や作品性を完全に補完するものではなく、使い手の工夫がまだ必要。
○「生成ぬりつぶし」によって写真のアレンジが格段に簡単になった。使い方をマスターすることで、新たな需要を生み出す可能性はある。