生成AIを使ってみよう(1/5)Photoshop編

生成AIで作業が劇的に簡単に

近年、徐々にAI機能が搭載されてきたPhotoshopですが、2023年に生成AIであるAdobe FireFlyが発表されてから、新しいステップに入ったと言えます。

Photoshopを使えば、そこに写っていないものを追加したり、逆に、不要な被写体を削除したりすることができますが、それにはPhotoshopのツールを使いこなすだけの、一定以上のスキルが必要でした。

ところが、生成AIを使うと、言葉による指示を入力するだけで、必要な画像を追加したり、また削除したりするのが簡単にできるようになります。必要な画像はAIが探して用意するため、今までのように追加画像を用意する必要もありません。

※PhotoshopはCC2024から搭載

足りない背景を補完する

写真を使用する時、被写体の背景が足りずにデザインに制約ができてしまうことがあります。

こんなとき、今までだったら

▲いっそのこと背景を切り抜き合成する


▲Photoshopを駆使してどうにか引き伸ばす(手動)


▲PhotoshopのAIが引き伸ばすくわしい手順は→
でしたが、背景の赤信号部分が3つに見えるなど、不自然さが残ります。
(※絵柄によっては、うまくいく場合も沢山あります)

AIによって背景処理はかなり簡単になってきていますが、現在はさらに
「トリミングツール」だけで、簡単に背景を自然に伸ばすことができるようになりました。




不要なオブジェクトを削除する

写りこんでいる不要なオブジェクトを取り除きたいときは
従来では

▲コピースタンプツールを使用する(手動)


その後

●コンテンツに応じた塗りつぶし(AI)


と進化してきましたが、現在は生成AI
●生成塗りつぶし(AI)
を使用することでさらに自然で簡単に不要物を消せるようになりました。



 

写真を合成する

写真に他の画像を追加してアレンジしたいときなどにも生成AIが使用できます。

▲生成AIを使用しない、従来のやり方

1、合成したい写真を用意する

 

2、切り抜きを使って合成したい画像を重ねあわせる。

 

3、自然に見えるように工夫、処理する

できるだけ自然に見えるようにするためには、ある程度のスキルと工夫が必要。




●生成塗りつぶしを使用

1、背景を選択する

2、指示を入力

 

Photoshopと生成AIまとめ(CC2024 現在)

背景が足りない時「トリミングツール」を使って簡単に伸ばすことができる。 従来からある「コンテンツによる塗りつぶし」を使用した場合も同様の結果が得られるが、 背景の絵柄によっては「生成ぬりつぶし」を使った方が良い場合もある。

不要物を取り除く場合にも「コンテンツによる塗りつぶし」または「生成ぬりつぶし」を使用することで簡単に編集できる。

画像を合成する場合は、生成ぬりつぶしの機能を使うことで簡単に作成可能。合成に使用する画像も用意する必要がなく、「森」「海」など簡単な言葉で指示するだけでも合成作業が可能。 ただし、イメージ通りの絵柄にたどり着くまでに、むしろ時間がかかってしまう場合もあるので、ケースによって使い分ける必要がある。



追記2024年7月 Photoshop編

画像参照が追加されて、より効率的に

Photoshopに搭載されている「生成塗りつぶし」は、言葉で指示するだけで、画像の編集等ができる便利な機能ですが、「テキストによる指示」=必ずしも効率的ではない場合もあります。特にクリエイターユースの場合、自分が思い描いていたとおりの結果にたどり着くのに、かえって手間がかかっていた場合もあるかと思います。

おさらい、テキストによる生成塗り潰し

選択範囲を作成して、コンテキストタスクバーに、使用したい画像のテキストを入力することで、編集が可能。

差し替え用の画像などを用意する必要がなく、テキストでイメージを入力するだけで、AIによって、イメージに沿った画像が挿入される。

必ずしも一発でイメージ通りの画像で塗り潰しされるわけではなく、場合によっては回り道になることも、現実にあるものを挿入するのはかえって難しい場合も。

 

画像を参照して生成塗り潰し

実在の画像を参照することで、簡単に塗り潰しできる。テキストで指示を出す必要がない。例えば、カタログ等の商品画像を自由に着せ替えることで、将来的にはモデルを使って撮影する必要がなくなる可能性もありうる。

2024年7月現在では、商品などを完璧に再現することができないため、カタログ等で使用するにはまだ時季尚

 

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