生成AIを使ってみよう(2/5)Illustrator編

ベクター画像でもAIを使用して作成可能に

IllustratorにもCC2024から生成AIが搭載されました。Photoshopとはまた違ったアプローチでAIが搭載されています。

テキストからベクター生成

変形が自由なベクター画像が持ち味のIllustratorですが、新規でいざ画像を作成しようとすると、ベジェ曲線に慣れていないユーザーには、思ったより手間がかかります。

FireFly(後述)の目玉である画像生成機能と同様の機能がIllustratorに搭載され、テキストによる指示を出すだけで、ベクター画像が生成されます。

また、ベクター画像なので、 生成されたものが「ちょっと違う」と思っても、そこから微修正が可能です。ベース部分をAIが作成してくれるので、作業効率が大きくかわります。

※2024年1月現在、まだベータ機能のため、結果がいまひとつな印象があり、また、生成にかなり時間がかかります。 生成される画像は以下の4つに分けられます。

1.被写体 
 主に単体イラスト
 「黄色い象」「ホッケーをするうさぎ」など自由に、背景なしのイラスト

2.シーン  
 指定した長方形の中に風景などのシーンを作成できる。
 海辺の風景、芝生の公園など

3.アイコン
 マークやアイコンなどの意匠
 アイコンやマークなど作成、背景なし。

4.パターン
    Illustratorのパターン
 Illustrator内で使用するパターンをAIが作成してくれる。
 従来はつなぎ目の調整などが難しかったが、AIが適切に作成してくれる。



追記2024年7月 Illustrator編

CC2024(28.6)からは項目が整理されて、生成ベクターのメニューからは 「シーン」「被写体」「アイコン」の3項目だけになり 「生成パターン」は別パレットから作成するように変更された

生成再配色

すでに作成されているベクター画像の色味を変更したいとき、従来からIllustratorには 「オブジェクトの再配色」という機能がありました。
カラーホイールを使用して、トータルで色味の変更ができる点では、カラーバリエーションをいくつか作成しなければならない時に非常に重宝します。

 今回AIが搭載され、テキストによる指示でバリエーションを作成することができるようになりました。たとえば「夏のイメージ」とか「緑の草原」「朝日」など抽象的なイメージを伝えるだけで、それに近い色合いを提案してくれます。

 

生成塗り潰し(Illustrator2024/ver28.6より)

IllustratorにもPhotoshopなどと同様の生成塗り潰しが追加されました。
ピクセルデータである、Photoshopのあいまいな選択範囲とは違い、個別のベクターオブジェクトの形に沿った形で入るのが特徴です。

ベクターの生成との違いは

長方形の場合は「生成ベクター」「生成ぬりつぶし(シェイプ)」の2つから選ぶことができ、長方形以外の図形は「生成ぬりつぶし」のみ選ぶことができる。

テキストで指示がなくても塗りつぶせる

テキストで指示を入力しなくても、図形に合わせて適当な画像で塗りつぶすことができます。

スペースに合わせて、なんとなく合った画像が入ります。 

 

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